手話・スタバの“サイニングストア”

先日、東京の国立駅に降りたところ、目を引くスタバがあった話です。

看板に手話を使っていて、店内もゆったりとなんだか平和な空気流れるスタバ。調べると日本で初めてオープンしたスタバの“サイニングストア”がこの国立店だそう。

サイニングとは「手話」のことで、聴覚に障がいある人と聴者が共に働くお店。店舗では手話でのオーダーに加え、音声や指差し、筆談でも注文可能です。

お店の取り組みは素晴らしいところがたくさんあるのですが、
私がこの店舗に惹かれたのはやっぱりデザイン的部分。お店の見え方がとても自然でハッピーなムードだったのです。

そう感じた理由、考えてみました。
◎やっぱりキャッチーな手話サイン!
シンプルな線画の手話は、✌️や👍などのハンドサインに似た印象で身近で明るい印象に見えました。

◎分かりやすい簡単な文章でメッセージ!
素敵な取り組みは小難しくもなりがちですが、誰が呼んでも伝わるレベルでシンプルに伝えてます。文章もですがフォント選び、ゆとりもユニバーサルな印象で良かったです。

◎壁には手話アート!
ご両親が聴覚に障がいがあるアーティストさんの絵だそう。明るく可愛い素敵なアートでした。

他にも店内レイアウトの工夫など魅力はまだまだたくさんあると思いますが、
デザイナーとして自然な明るさとか、誰もを受け入れるムードとか、平和な空気の魅せ方の部分の良き学びとなりました。

出典:ソーシャルインクルージョン
https://www.socialinclusion.saiseikai.or.jp/reports/arekore_01/index.php

蔦屋書店しおり

雑誌以外の本とは無縁の人生を生きてきた私ですが、最近本を読んでます。

クリエイティブディレクターの水野学さんの本。この本自体は読みやすく学びになるのでサクサク読めているのですが、
今回お伝えしたいのはその本にはさまっていた栞の話。

普段本を読まないのでもちろん栞も持っていなくて、
蔦屋書店で買った時に挟まってた栞を何気なく使ってたのですが、ある時本を開くと
“本におかえりなさいませ。”のコピー。

今まで反対面の“蔦屋書店”にしか気付いてなかったのですが、こんな心に沁みるコピーがあったなんて。

調べると、作家の原田宗典さんによる蔦屋書店のキャッチコピーだそう。

電子書籍の需要も高まっている近年に、本の良さを思い出させてくれるようなコピーですよね。
私は普段パソコンの前にばかりいますが、
やっぱり紙がいつまでも好きなのでこのコピーがとても沁みました。

モノクロ写真にコピー1つ。裏は余白にぽつんと店名。
これだけで心を本の世界に誘うってすごいな〜と思います。

と同時に蔦屋書店で買ってよかったとも!
こういう小さなところから、
お客様の満足度を高めるのもすごいことですね。

Scrub Daddy スクラブダディーのスポンジ

か、かわいい…。
雑貨屋さんで思わず手に取ってしまったものはスポンジ。

今回こちらをご紹介したかったのは、
スポンジ探してなかったのにまんまと買ってしまったから笑
完全にデザインによる買い物です。

というのも裏面見ると説明書きがとっても可愛いのです。

・デリケートな表面を傷つけないよ
・しっかり殺菌できるよ
・ボクの目は、二本の指でつかみやすく、洗いにくいところも角でしっかり洗えるよ
・ボクの笑った口は、スプーンやフォーク、箸を挟んで両面を綺麗にすることができるよ

3個目の説明読んだくらいから、可愛すぎて買うってなりました。

元々アメリカで人気のスポンジ。
このユニークさはアメリカならではですよね。
子どもとミニオンの映画を見た時もこれは日本人には作れないなと思いましたが、そんな感覚。

そして、こんなユニークなのに機能面はしっかりしているところも好印象です◎
温水で柔らかく、冷水で硬くなる独自の特殊素材。
1つのスポンジで、摩擦に弱い食器〜油汚れなどがこびりついているフライパンまで
綺麗に洗えます。

ゆるっとした顔で食器洗いも気分が上がりそうです

出典:Scrub Daddy スクラブダディー https://scrubdaddy.jp
シェアージュ ライフスタイルマガジン https://sheage.jp/article/74720

刃物メーカー 貝印 「やさしい切りかた辞典」

刃物メーカー 貝印さんの特設サイト「やさしい切りかた辞典」がとても素敵だったのでご紹介です。

フードロス問題への取り組みの一環として作られたサイトで、無駄のない野菜の切り方を動画とともに紹介しているのですが、そのビジュアルとサイトの動きが素敵過ぎて…
色々調べてみました。

宣伝会議、ブレーンの記事によると、電通のチームの自主提案により発足した企画だそう。

『SDGs』の観点から、フードロス問題に向き合った時、「切り方」という切り口に多くの方が気付いていないことがわかり、
刃物メーカーである貝印からメッセージを伝えられないかとプロジェクトを進行し、8ヶ月で完成。

…8ヶ月でこのクオリティでまとめるとは流石の大手、チーム力、¥といった印象ですが、
圧倒的な企業力を見ると、個人では難しいこともチームでなら!というポジティブな考えも生まれてきますね。

話戻ってアートディレクションのポイントはこの2つだそう。
✔︎“切る表現”で世界観を一貫させること
✔︎野菜がテーマではないこと、刃物の会社であるシャープさを意識して、三角形のタイルを並べる表現

うんうん、
伝えたいことと表現方法がぴったりですね。

フードロスというちょっとお固めなテーマですが、
興味が沸かせる、説教臭くならない、見ているだけで楽しいビジュアルというのが本当に素敵だと思いますし、それこそがデザインの醍醐味だと思います。

ビジュアルデザインももちろん素晴らしいでのすが、
問題の発掘、解決の提案、伝え方、見せ方…などなど、クリエイティブを作り出すところにもプロ仕事を感じました。

出典:
やさしい切りかた辞典 https://www.kai-group.com/products/special/hocho/yasashii/
宣伝会議 アドタイ https://www.advertimes.com/20220906/article394937/
ブレーン https://mag.sendenkaigi.com/brain/202211/up-to-works/025038.php

魚料理屋『舟善』さんの素敵なロゴ

江ノ島で見かけた魚料理屋『舟善』さんの素敵なロゴ。

車で行くことが多かったので気づかなかったのですが、湘南モノレール江ノ島駅の目の前にあり、先日初めて電車で行った際に気づきました。

「ふなぜん」で構成された魚のシルエットが何とも愛らしい。

日本には江戸時代の“文字絵”という文化があります。
文字が浮世絵の中に隠された「隠し文字」として描かれているのが特徴で、江戸時代の寺子屋等で子供たちに文字を教える手習の教材として、活用されていたそう。

そんな文字絵のような面白味を感じるロゴ。
和食料理屋さんということもあり、お店の印象ともぴったりですね。

よく見るとのれんの海老やサザエも「ふなぜん」で作られています。
全部文字の形が綺麗に活かされているし、
素敵なデザインでした。

ちなみに参照の3枚の隠し文字は
✔︎あをものうり(青物売り)
✔︎せとものうり(瀬戸物売り)
✔︎まんぢう屋(饅頭屋)
です。

出典:http://www.moji-e.me/mukasi.html
https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/portals/0/edo/tokyo_library/modal/index.html?d=5447#

スコッティ コンセプトコピー

コンセプトワークが多いこの頃。
コンセプト立案、デザインにおいてリサーチは欠かせないので色々調べながら作業していますが、
その中で目にしたSCOTTIE(箱ティッシュ)のコンセプトがとても綺麗で、思わず手が止まり見入ってしまいました。

「いちまいで、まいにちを変えていく。」

って…。
字面も響きも意味合いも素敵すぎませんか?

キャッチの上のリードコピーも素敵…
一生懸命な企業のイメージを伝える文章、
一途な印象で高感度ぐっと高まります。

ひらがなと漢字のバランスの美しさにも感動しました。

やわらかな、やさしいイメージの演出

「いちまい、まいにち」がひらがななので、
文中の漢字が多くなると「いちまい、まいにち」が負けてしまいそう。
ということでひらがなが多く取り入れているのかと思います。

はぁ、こんなコピー書けたら最高ですね。
コンセプトやキャッチコピー考える時、同じ言葉でもひらがなやカタカナにするだけで違う見え方に気づけそうです。

余白を活かしたビジュアルも綺麗だし、全てが完璧にデザインされているSCOTTIE。

次回購入決定です♪

出典:スコッティ公式HP> ブランドコンセプト
https://scottie.crecia.jp/concept/

ルルアタック パッケージデザイン

コロナに罹り、その後も頭痛や喉など何かと体調不良に悩まされた8月。
調子が悪いと何も出来ないですね、健康第一。

そんなことでお薬を買う機会も多かったのですが、
薬のパッケージではルルアタックシリーズが秀逸だな〜と思ったのでご紹介です。

お薬選ぶ時、皆さんは何を基準に選ばれますか?

私は体調が悪い状態で藁にもすがる思いで選んだので、
まず表面のパッケージの目立ち度で手に取り、裏面にも目を通し、効果がありそうなものをあまり時間をかけずに選びました。

数ある薬の中で表面のパッケージで一番気になったのも、裏面も説得力あったのもルルアタックでした。

表面はホログラム加工で間違いなく目立っていましたが、
私が特に良いと思ったのは裏面。

成分だけ書かれても正直素人は何に効くのか分かりません。

ルルアタックは丁寧に成分の横に効能を記載かつ、その薬が1番効く部分を色枠で目立たせているのです。

シリーズは4種位ありましたが、それぞれの入っている成分、効能の違いがよく分かります。

自分が良くしたい効能の薬を納得して選ぶことができました。

他の薬は成分と効果が離れていたり(画像下記2枚目)、
隣接して記載されていても色で目立たせたりしていない(画像下記3枚目)ので、
グッとこなかったです。
ルルアタックは全成分を表示しながらも得意な所を更に目立たせることで、
効能が引き立っていました。(画像下記1枚目)

記載している内容は同じでも見せ方って本当大事。
ちょっとした所も丁寧に考え工夫しデザインしていきたいですね。

出典:第一三共ヘルスケア 公式HP/ルルアタックシリーズ
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/site_lulu/lulu-attack/

ピノのブランディング力

駅ビルで見かけた広告。
このシルエット、間違いなくピノ! ですよね。

ピノとは一言も書いてありませんが色と形と数だけで、ぼーっと歩いていた私にもしっかり連想させてきたピノ。

これぞブランディングですね。
消費者の頭の中にはっきりとその物や人のイメージが浮かばせることが出来るかが、広告ではとても大切。

ピノは45周年だそう。
長い年月で培ってきたブランド力、すごいですね〜。

そして、グラフィックの人間としてはあまり気づかなかった点ですが、商品の形状や数もブランドの個性に繋がるのだなと思いました。(メモメモ

出典:森永乳業 ピノ公式HP
https://www.pinoice.com

スターバックス コーヒーパスポート

スタバのコーヒーパスポートご存知ですか?
私はスタバ大好きなので頻繁に利用してますが、最近その存在を知り早速コーヒー豆購入と共に貰ってみました。

コーヒーパスポートとは、スタバが発行しているコーヒーの生産地を旅していくように、飲んだコーヒー豆を記録できるガイドブック。

コーヒー豆購入時に貰うことができます。

コーヒーパスポートの中身は、おいしいコーヒーをいれるコツや抽出方法、自分が感じた味わい、お気に入りの豆などを書き留められるテイスティングノートの他、それぞれのコーヒーの味わいやストーリーをモチーフにデザインされたシールも贅沢に全種類付いています。

スタバのブランディング力は言わずもがなですが、ガイドブックではなくパスポートと題したことでワクワク感がグッと上がっていて流石の演出だなと思いました。お客様にコーヒーの面白みを感じてもらおうという気持ちが出てますよね。

ビジネスではお客様の気持ちをどう盛り上げていけるかというところが、とても大切だと思うこの頃です。

出典:スターバックスコーヒージャパン 公式HP/コーヒーパスポート
https://www.starbucks.co.jp/howto/coffee/passport.html

白バイのダミー看板

外苑前で見かけた白バイのダミー看板。見た瞬間「え、かっこよくない!? 原宿は警察看板までお洒落なの?笑」と思わず写真撮りました。調べるとどうやら原宿だからではなく、他の地域でもあるようです。
しかも写真だと分かりにくいですが、白い部分は蓄光になので夜光ります。

パトカーや白バイ隊員の実写看板もあったりしますが、街ではこれくらいの方が威圧感もそこそこで良いかもしれませんね。